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つらつら

屋上に上っておけばよかったと思う。
うちの高校は応援団の力が強くて、屋上は常に応援団が練習をしていたからのんびりできるムードではなかったけれど。
高校の時の思い出と言えば、5階に隔離された囲碁部の部室で大貧民に興じていたこと、
3年の受験期にはジャンヌやCoccoやラファエルを聞きながら、図書室で数学を解いていたこと、
木曜日の昼休みは図書室でAERAを読んでたこと、
そのくらいしかない。これが思い出なんていう単語に当てはまるのか怪しいし、そもそもクラスメートの名前なんて全然思い出せない。
別に虐められていたとかそういうのではないけれど、ただボンヤリしていたのだと思う。

本当に狭い世界に住んでいた。実際の行動範囲という点でも、精神的にも。
その時はハッキリと自覚していなかったけど、それでもわからないなりに東京に出て何かを変えたいって思いだけはあった。
運良く志望校に入り、彼女もでき、あちこち出かけ、服装も変えた。
その瞬間、その瞬間は満足していた、つもりでいた。

でも今思うとやはり狭い世界に住んでた。
根本的には何も変わっていなかった。
多分今も何も変わってない。ただ、もう30歳になってしまったという焦りだけがある。
だからせめて高校時代に屋上に上っておきたかった。
一度くらい授業をサボってでも。
クラスメートの名前を一人でも覚えておけばよかった。
そんな1mm、1mmの厚みが欲しい。
facebookで他人の生活が見えるようになったからかな、こんな風に思うのは。
色んな物への、多分多数の人にとっては当たり前なことへの憧れ。
ないものねだりとも言うのか。

今できることって何だろう。