捨てるということ

最近あまりにも散らかってるので重い腰を上げて片付けをしようとしたけれど、どうしても本や服が容量オーバーになってしまうので少し捨てることにした。 

服なんて特に数年で好みが変わったりサイズが合わなくなったりで着ないものが多くそれだけでダンボール2つくらいになりそう。 

しかし、基本的に物が捨てられないタイプの人間。
別にもったいない精神とか、エコがどうとかではなく思い入れの問題で。
思い入れというほど特別なイベントのときに着た服ではなくても、「これは上京したばっかりのときによくわからず下北で買ったんだったなー」とか、「これ着てた頃は~に住んでて~でよくご飯食べて・・・」とかそんなレベルのことで捨てるのを躊躇ってしまったり。
物を捨てる、っていうことが、自分の歴史をそのまま捨ててしまうようでちょっと不安。
もちろんそんなことはなく、物は物だってのは頭じゃわかっていても。
無くなって困ることも無いのに。 

自分でもなんでこんな考えになるのか不思議。
過去を思い出す方法なんて他にもあるし、さらに言えば特別思い出したいわけでもない、無くなっても構わないくらいの過去のほうが断然多いのだけど。

そんなことを考えながら新しく増えてきた服を整理しかけたままになってしまっている。
新しい服があるということは、それもまたリアルタイムの歴史の積み重ねであって近過去であるそちらを優先してやらなきゃいけないんだよなぁ。

関係ないけど物には魂が宿るなんて昔からよく言うけども、捨てたらその魂はどこに行くのか小さいころ考えてたことがあった。
そして今は部屋の物には思い出とかそういうものが宿ってる気がするのだけど、焼却されたらちゃんと成仏してくれるのかしら。
変な話だけど、思い入れが強い場所とか長く居た場所にはその時のままの自分の亡霊みたいなものが残ってる気がするんですよ。
例えば上京したての頃に住んでた街には、今も20歳前の自分が当時付き合っていた相手と幸せそうにしてるんじゃないかとか。
別の場所では思いつめて当てもなくフラフラ夜中に彷徨う自分がいるんじゃないかとか。
そしたら何年も居た大学のキャンパスなんかすごいことになってそう。

色んな物や場所に自分を結びつける傾向が強いからだめなんだろうな。
切り捨てられる人ってよっぽど合理的で強いんだろうな。
とは言え引越しの前には少しずつ捨てないといけないね、いつまでもこうしてられないから。